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  財産分与 


婚姻中に築いた夫婦の財産を清算・分配することです。預貯金はもちろん、株式や不動産も婚姻中の夫婦の共同財産であれば、すべて含まれます。
また、離婚原因がある側からも請求できます。名義が一方の名義になっていたとしても、他方の協力がなければ築けなかった財産であり、妻が専業主婦だった場合にも請求できます
ただし、婚姻中の夫婦の共有財産ですので、婚姻以前の財産や相続によって承継した財産はこれに含まれません

話し合いでまとまらない場合は、家庭裁判所の調停を申立てして請求します。調停でもまとまらない場合は、審判に移行します。

取り決めをせずに離婚してしまった場合、離婚後2年以内なら財産分与の請求をすることができます。

自分個人のためにした借金は、財産分与の対象になりませんが、生活費のために二人でした借金は財産分与の対象になります。

慰謝料と合算して出されることも多くあります。慰謝料と合算して算出された場合には、別途慰謝料は認められません。

基本的に財産分与に税金はかかりません。ただし、財産分与として不相当に多い場合には、贈与税がかかることはあります。(贈与税を逃れる手段として財産分与をする場合も同様です)

また、不動産を受け取る場合には、譲渡後、不動産取得税がかかります。居住用不動産の場合には、3000万円の特別控除、不動産の所有期間が10年を超えている場合には、居住用財産の軽減率の適用の特例を受けられます。(離婚後に譲渡する必要があります。)

ローンが残っている不動産がある場合、不動産の時価からローン残債を引いた残りの評価額が財産分与の対象になります。


  財産分与の対象


対象となる財産(共有財産) 対象とならない財産(固有財産) 
現金、預貯金
生命保険の積立金(掛捨て除く)
不動産
有価証券、投資信託
ゴルフ会員権
動産(家財道具、車)
骨董品、美術品など
日常の生活の範囲で、それぞれが単独で使用するもの(衣類、アクセサリー等) 
親から相続、贈与を受けた財産
結婚時に実家から与えられた財産
結婚前にそれぞれが所有していた財産

原則としては、結婚前に自分で貯めておいた預貯金や、結婚前に実家からもらてきた財産は、それぞれの固有財産と認められ、財産分与の対象には入りません。
ただし、相手の協力があって自分の固有財産を使わずに維持できたような場合には、その残った財産は清算の対象になる可能性があります。


  財産を把握するために 


預貯金の残高証明書をお互いに提出して、計算をするのが基本です。

相手方が財産を隠す場合、調停で財産分与を取り決めする場合には、金融機関名と支店名が特定できれば、職権で調査をしてもらうこともできます。


  財産分与の法律的な性質


清算的財産分与

夫婦の共有名義の財産、動産、あるいは、一方の名義になっていたとしても、実質的に夫婦の共有財産と認めれられるもの(実質的共有財産)の分配。

慰謝料的財産分与

慰謝料を財産分与の中に入れて清算する考え方で、財産分与に慰謝料的な意味合いを持たせる考え方。もちろん、慰謝料として財産分与とは別に請求することもできます。(不十分な場合)

扶養的財産分与

離婚によって生活ができなくなる弱い立場のものへの分配。清算的財産分与、慰謝料的財産分与がないあるいは生活に不十分なときに補てん的に請求ができます


  年金分割


平成19年4月以後の離婚からは、離婚時に妻が請求すれば婚姻期間中に厚生年金に加入していた期間の報酬比例部分につき、あらかじめ夫婦間の合意で定められた(または、家庭裁判所が定めた)分割割合に従って分割されることになりました。

また、平成20年4月以降の、第三号被保険者期間については、第三号被保険者の申請により、配偶者の報酬比例分の2分の1について分割が認められます。




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